20.布団

布団

ふかふかの毛布にくるまれ目覚めたらカーテン開けて紅茶を淹れよう
(彩月)

連作(三首)
甘い夢続きが見たしまた眠るされど布団に溶けて消えゆく
疲れ果て涙も枯れぬそんな日は布団にすべて身を委ね居る
甘い夢悲しい夢もすべて知る布団日向へいつもありがと
(彩月)


眠る時間が勿体無い。
そうは思っても
レースのカーテンから射しこむ光
とろける布団のあたたかさ
あなたの魅惑に今日も負け。
ぱたりと倒れ込んで 微睡むこともなく
どんな深海よりも深く深くまで。

眠る時間が勿体無い。
けれど生きてる間しか眠れやしないから。
そんな言い訳をして、甘い布団に身体をあずける。

眠る時間が勿体無い。
生まれてこれまで病院のベッドばかり。
家にいても起きてられる時間は短く。
もっと もっと起きていたい。
けれど、しっかり起きるにはあなたの存在が不可欠で
今日も観念。
柔らかなあなたに守ってもらおう。
背中はあなたに預けよう。
(よる子)

彩月とよる子の気まぐれで出来たことばと写真の出逢いたち。世界のほんとうを探すふたりの旅路。 彩月(すずかぜ彩月) 短歌担当。絵本作家になるための一歩を踏み出したばかり。ペンネームはすずかぜ彩月。パステルとうさぎが大好き。自分を磨き、探究し続けている。 よる子 写真、詩担当。試行錯誤しながらHP作りをしている。難病持ち。寝たきりになる前にやることがたくさんあるのでいつも頭はフル回転。