哀しみも喜びも知りすべて抱きほほえむ色は紫という
(彩月)
連作(七首)
ほほえみをたたえ胸張り歩むきみ6年間の誇り纏って
ほほえみを浮かべ「素敵な式でした」そんなあなたも頰に涙が
元気よく肩組み揺れて歌う子らほほえみ明日へ涙をこえて
ほほえみをたやさぬ人が巣立ちゆく子らに贈るは「また会おうね」と
「また会おう」それは天にて再会すということよ先に逝くから
その人はいつでも天に召さること覚悟しながらほほえみ生きる
ほほえみは気高さ赦しを抱くもの柔和な瞳の深き淵見ゆ
(彩月)
まだ見ぬ我が子よ
あなたがどんな時もほほえみを絶やさぬように祈る。
無理に取り繕って笑えというわけではない。
泣くことや怒ることもとても力が必要だし
時には必要だ。
何より勇気を伴う。
しかし一のほほえみは十の悲しみを吹き飛ばすだろう。
十の悲しみがあなたの一のほほえみを奪わないように
我が子を授かる前から自分に強く言い聞かせる。
どんな時も共にほほえみ合えるように、と。
(よる子)