目覚めての不満文句はお日様の優しさの中溶けて明日へと
(彩月)
連作(三首)
生きなくていい人なんて誰もいない文句不満も生(せい)あればこそ
ありふれた生でもそこに物語不満文句にささやかな愛
光見よ袖擦れ合えば人生の一部になりぬ祈りよ届け
(彩月)
唐突に訪れた死の淵から
やさしく突き返された彼女が再び瞳を開いたとき、
明るすぎる青い澄んだ空に精一杯顔をしかめて文句を言ってくれますように。
傍らにいる彼らが怒ったり泣いたり笑ったり。静かにしてよ、といつも通り文句を言ってくれますように。
文句ばっかり
不満ばっかり
そんな彼女なのだけれど、
唐突な終わりはなく、これから先も彼女の命の物語が紡がれていきますように。
物語の後半が、彼女らしく文句で綴られていても、
必ず光の中にいられますように。
(よる子)