90.梅雨入り
(彩月) 連作(首) (彩月) 今夜も蛙は大合唱。どこにいたって聞こえてくる。雨が降れば窓辺に走り、硝子窓に額をくっつけて、耳を澄まして。自然と笑みがこぼれる。ぴょんぴょん跳ねて、歌いたくなる。今夜も蛙と一緒に大合唱。雨…
(彩月) 連作(首) (彩月) 今夜も蛙は大合唱。どこにいたって聞こえてくる。雨が降れば窓辺に走り、硝子窓に額をくっつけて、耳を澄まして。自然と笑みがこぼれる。ぴょんぴょん跳ねて、歌いたくなる。今夜も蛙と一緒に大合唱。雨…
(彩月) 連作(首) (彩月) (よる子)
つつましくされども洒落た服まとい裾軽やかに春を慶ぶ(彩月)
美しき人が流したたくさんの涙乾いて天(あめ)の大河と(彩月) 連作(八首)凛として唇にはそう微笑みを頰すべり落つ涙ありても懸命に生きている証ひとまえで流せる涙もしのぶ涙も出会いの日別れの日にはいつだって涙がそっと寄り添っ…